第85訓  ネットでも最低限のエチケットはもって アイドル談義に盛り上げる一向。 タカチンが、新八率いる親衛隊にスッカリ馴染んでいるところがまた微笑ましい。 いい仲間が見つかってよかった‥よね? 今週はなんと、新八メイン!!と言うだけでテンション上がりましたけど、ギャグもなかなか面白かったです。 面白かったけど‥‥お、お通ちゃんの影がさらに薄くなっていることが若干‥気がかり!?ねぇ!! ‥ドキドキ‥ 鼻フック攻撃は、すっかり新八の技として定着しましたね。 たまに銀さんもパクっておりますが、やはり新八がやるからこそ格好いい。 隊長な新八は非常〜に漢前ですね。いや、普段のときから芯はしっかりした少年だと思っているので 実際あんまり違和感はないんですけどね。さすがにアゴが割れた時はビジュアル的にちょっと違和感ありましたけど。 しかし新八の、猫耳の娘に対する想いっぷりがスゴイです。 何というのかな、お通ちゃんに対しては 『憧れの存在』 的な要素が強く感じられ、 会話もしっかりとしていた新八だったんですけど、 この猫耳娘ちゃんに対しては、少年の普通の恋愛感情的なものをヒシヒシと感じます。 恋して左胸を抑える新八の描写が、何ともいえないリアルさを引き立てます。 「銀さんからも聞いているのよ 最近ツッコミが冴えてないって‥」 お妙さんの一連のボケっぷりは非常に笑えました。 「ツッコミが冴えてない」というのは一瞬、空知先生の自虐ネタにも感じましたが、 その後の怒涛の流れを見る限り、決してただの自虐ネタには収まっていないところがいいですね。 新八のツッコミが甘くなっているスキを抜け目なく見計らったかのように、己の発するボケとボケの間に、 強引にツッコミも割り込ませてくるお妙さんがいいです。 「あなたがツッコまないと この世界はボケが飽和して崩壊してしまうんだから」 というお妙さんのツッコミに、もの凄い説得力を感じてしまい、新八のボケが抜けたことに全然違和感を感じませんでした。 しかしお妙さん、普段何も考えずに天然でボケまくっているのかと思いきや、自分のボケにツッコミが入らないと 目ざとく気付くもんなんですね。いや、ちょっと以外。 テンション低く、「お前の発言が‥」と言いかける新八に蹴りをくらわせるお妙さん。 もう、新八がボーっとしているおかげで、最終的にはお妙さんがツッコミに回ってしまっているという、 銀魂開始以来の非常事態が発生しちゃってます。 ツッコミにはテンポが大切ですからね。テンポがずれるといけません。 昔、うすた先生のマサルさんで、普段ツッコミ役のフーミンが 『一度外したネタを詳しく解説する』 という 有名なギャグを披露した回があったのですが、このギャグには普通に笑った後、何度も読み返しているうちに ボケとツッコミの絶妙な関係を活かしている事に気が付いて、感心したものです。 まぁボケとツッコミを同時にやるのは非常に高度な技だと思うのですが、その点、お妙さんは最強です。 猫耳娘ちゃんのプレゼントがイカします。 確かに新八みたいな丸顔には大概、似合いそうです。 しかし新八宛ての荷物なのに、盛大に開封した挙句に中途半端な証拠隠滅を図る、 なかなか舐めたマネをしてくれる万事屋二人がなんともいえません。 ちなみに神楽ちゃんの猫耳は、あの髪飾りと合わせるとちょっとゴタゴタしますね。 しかし今週で興味深かった点と言えば、新八の目線を借りた、空知先生的なキャラクター分析でしょうか。 銀さんがただれた恋愛しかしてなさそう、というのはなかなか真っ当な意見かと思います。 神楽ちゃんをファザコンと分析していますが、ナルホド。といった感じです。 父親に対してのコンプレックスは 『えいりあん編』 で散々描写されていましたし、銀さんに対する懐き具合も このファザコン的な要素が無関係であるとは思えません。ホラ、女の子は父親に似た男性を好きになるというのは 結構一般的な見解のようですしね。 そしてお妙さん。結婚するまで貞操を守ると、新八には漏らしていた様子です。 お妙さん自身がどこか性格に支離滅裂気味なところがある為か、彼女の恋愛観は、これまで 全く見えてこなかったので、この新八のモノローグは非常に興味深かったですね。 以外と恋愛に関しては堅い考えの持ち主であるのかも? 「こうなったら 近くのバカより遠くの一般人だ」 今週一番笑ったところですね。 『遠くの親戚より近くの他人』 という有名な諺がありますが、コレを上手い具合に活かしたギャグではないでしょうか? さて、冒頭に新八が電車内で美少女を助けて、そしてインターネットカフェの登場。 そして電車侍というハンドルネームまで読んでからやっと、「電車男」のパロディ風味なのに気付いた私は 遅すぎでしょうか。電車男がだいたいどの様なストーリーなのかは分かっているつもりなんですけどね‥。 「なにより恋愛の話なんて 顔見知りには照れくさくてできないからな」 自分の周りには相談できそうな奴が一人もいない、と心中絶叫しておきながら、 実はこういう事情もあった模様です。でも照れくさい、って可愛いこと言っちゃいますね、新八は。 恋愛の話は、友達ならまだしも、家族や職場の人には出来ないですナァ‥。 照れくさいから出来ないのだろうか?照れくさいって、何だか純情そうな響きのする言葉ですよね。 「真剣 侍しゃべり場」 に集う、胡散臭さ溢れる顔見知りの面々。 『近くのバカより遠くの一般人だ』 という秘策もむなしく、なぜか引っ掛かるのは近くのバカばかり。 世間は広いようで狭い。でも新八の丁寧な質問口調は、彼らしくて良いですね。 桂と近藤局長、初めての接触!! 幕府の要の真選組局長と、攘夷グループのリーダー的存在の桂、よもやこんなギャグシーンでの邂逅をみるとは 全く予想だにしていませんでした。し、しかも会う理由がヘボ過ぎる‥!! 何はともあれ、さっちゃんの書き込みがとっても巧妙です。 『銀色の侍』 と、銀さんを思わせる偽りの名を語り、新八に恋愛初級の手ほどきをするさっちゃん。 新八はてっきり銀さんの書き込みだと思い込み、勇気付けられちゃってますけど、 その後のさっちゃん、桂&局長たち3人のやり取りが非常に滑稽でございます。 サッサと引き上げた新八は賢いかもしれませんね。 「てめーは結局弟 離れできてねーんだよ! 俺ァてっきり 新八のほうにその気があると思ってたが」 おう、今回はお妙さんに対する見解が色々手に入りますな。 銀さんはこれまで、新八にシスコンの気があると思っていたようですが、今回を境に お妙さんの方にブラコンの気があると認識したようです。 言われて見れば、銀さんの隠し子騒動があったときにも新八に対して 「辞めさせる!!」 と 鼻息を荒くしたお妙さん、それに普段は 「新ちゃん」 と呼んでみたり、確かに弟に対して固執しているようなところも ありますよね。でも、こういう姉弟間の絆はいいと思うんだけどナァ。 空知先生にもお姉さんがいるみたいですし、結構リアルに描かれているんじゃないかと思います、志村姉弟。 次回、新八と猫耳娘ちゃんの行く末も気になりますけど、 桂と局長の顛末も気になります。 今週のちょっと一言 お通ちゃんの出番が今後あるのかが心配でございます。 猫耳娘ちゃんが普通に可愛いだけになおさらですよ!! 「愛は星をも越えるって奴?」 っていいですね。新八のデートの相手が猫耳なのを見て、「ちょっ‥何アレ!」と露骨に嫌悪感を見せる お妙さん。二人の邪魔をするのでしょうか‥。 そしてお妙さんと言えばさっちゃん。さりげなく2006年度版、銀魂カレンダーと思しきものを 部屋に飾っているあたりが細かいナァ。でも、後半の書き込みの内容は結構ハードですよね。 桂のパソコンに 『林檎』 とあって、はて?と思いましたが、長谷川さんのパソコンに 『窓』 とあるのを見て やっと分かりました。マックとウィンドウズってことですかね。さっちゃんや局長は、独自にカスタマイズしている風でしたが。 おそらく誰も気にしていないであろう松平のとっつぁんの身は如何に!? オワリ!


 第84訓  一寸の虫にも五分の魂 神楽と沖田の直接対決は実現せず。 次回へ持ち越しか!? 「山崎もういい 効果はあった」 「へい」 ‥神妙な面持ちの土方と山崎ですけど、蚊ごときで仲間割れさせようとする安直さがまたなんとも。 しかし、二人の思惑通りにしっかり仲間割れする万事屋もまた。 でも神楽ちゃんの、能動的ゲロ吐きが久しぶりに見られたのが良かったです。 いや、普通女の子のゲロ吐きの行為って、男性のフェティシズム【fetishism】といいますか、 異常性欲の一つを満たす傾向が強いと思うのですが、銀魂の神楽ちゃんに至っては、吐いた後の不敵な笑みといい、 そういう一般的なフェチ的な役割を果たしていない辺りが座りの悪さを感じさせて、かえって妙な新鮮さを 生んでいるような気がします。 子供たちからカブトを巻き上げる沖田のやり方を非難する土方ですが、そこにさり気なく 「総悟のように手当たり次第やっていかんと 見つけられんかもしれん」 と、をフォローを入れる近藤さんがいいですね。フォローというよりかは土方より若干、大局的な見地に立った意見ですね。 フンドシ一丁に蜂蜜まみれだけどね、私は好きです。 全くもって余談ではありますが、沖田の 「総悟」 というのはなかなか良い名前ですね。 総て悟る。沖田らしい。史実の総て司るよりもしたたかな銀魂の沖田に似合ってますよねェ? 瑠璃丸を目がけて、神楽ちゃんの頭にチョップをくらわせる近藤さんを見て、 お妙さんにも同じことやっちゃってるのを思い出しました。 お妙さんに比べて 「いったいなァー!!」 と可愛らしい反応の神楽ちゃんですけど、局長気をつけよう。 近藤さんに対して、瑠璃丸が将軍のペットであることを万事屋に隠そうと冷静に持ちかけた土方ですけど、 思わずポロリとこぼした一言が、迂闊にも銀さんの耳に。 「将軍の‥ 何?」 の銀さんの表情コワッ!! 何、コノ邪悪な顔は!?曲がりなりにも人気投票で一位を死守したヒーローの表情とは思えません。 やばい、万事屋に事の顛末をひた隠しにする真選組の気持ちがスゴクよく分かりますね。 しかし、瑠璃丸を 「俺たち一派の手の内にあるんだぜ」 、と万事屋を一派と呼ぶ銀さんはチョイと愛嬌がありますな。 しかし、今回秘密をばらしてしまったのが近藤さんではなく土方であったことがちょっと以外でした。 空知先生的にはどのような魂胆だったのだろう? やはり銀時VS土方という構図にもって行きたかったのかも知れませんね。 いきなり最終局面、神楽(のカブト)と沖田(のカブト)の決闘シーン。 総悟もそこまでバカな奴じゃねェ、とばかりに全幅の信頼を寄せてみる土方ですが、 いつも予想の範囲を大胆にはみ出す沖田のこと、やはり土方の手駒にはなり得なかった模様。 「侍が四人 協力すれば超えられぬ壁などない!」 のセリフは普通に格好いいです。たまに出てくる 『侍』 『魂』 という言葉には銀魂の真髄が見えるような、気がします。 真っ先に土台になる近藤さんが男前。こういう場面をお妙さんが見てくれていたらなァ、と常々思うんですけどね。 結局、近藤さん→土方→新八→銀さん という至極まっとうな具合で壁を乗り越える。 やはり銀さんは主人公らしく花形の攻撃役です。 神楽と沖田の頭をポカポカとやって、説教するシーンはまるでお父さんのようです。 神楽のみならず、沖田まで頭を押さえながら大人しく、正座で説教を聞く場面がなんかいいですね。 土方には露骨に悪態をつく沖田も、銀さんにはどこか従属的なところが読者的に、 ほくそ笑みたくなるような気分を掻き立てますね。 銀さんの説教に関して言えばいつもの彼のマジモードの説教と違うためか普段とは違う印象を与えています。 人情話のときには、自分よりも年上の人物を相手に、己の天涯孤独さ、ニヒルさ、クールさなどを それとなく、読者に匂わせながら説教を垂れる銀さんですが、今回は相手が銀さんに比べても 人生経験が少なく、基本的な部分では銀さんに一目を置いている二人ですからね。 ギャグも入っている事もあって、銀さん固有の信念のようなものはあまり感じさせずに、普通にお父さんしちゃってます。 銀さんが踏んじゃった瑠璃丸、角が折れているのがリアルで可哀そうな。 ラストのオチが非常に鮮やか、秀逸です。 (視覚的に)シュールな近藤局長を前に、それを上回るシュールさで片栗虎の一言が強い。 「腹切れ」 今週のちょっと一言 ギャグマンガの前後編の話は、銀魂に限らずすべからく、後編が不評になってしまう場合が多いと常々思います。 理由は簡単、すべての創作において重要な 起・承・転・結 の内の 『起』 がないことが原因だと思います。 ジャガーさんなんかでは前後編の場合、この 『起』 を補うために「あらすじ」をギャグ入りで必ず入れていますよね。 しかし四コマ漫画以外、話が複雑になればなるほど「起承転結」をそのまま持っていく事は実際には難しいらしく、 「起」の部分がないからと言っても決してつまらなくなるとは限らないと思います。 銀魂の構成は比較的シンプルであると思っているので、前後編の場合の後編で「起」の部分が抜ける事は ちょっとした痛手であるとは思いますが、今回の話のように「結」の部分、いわゆる オチが強力であれば問題ないと思いました。 オワリ!


 第83訓  少年はカブト虫を通し 生命の尊さを知る 今週は何気に豪華なキャストじゃないですかね!? 万事屋3人組と真選組3人組、くわえて登場頻度が少ないよっちゃん、山崎だって久しぶりに顔見ましたよ。 それでもって表紙は神楽と沖田の全面対決! 将軍様も一枚かんでるようで、ひょっとして中編くらいいっちゃう!? 沖田が登場するまでの間に繰り広げられる、神楽とよっちゃんの会話がいいなぁ。 よっちゃんの 「この島国にそんなもん生息してんのか!?」 というフンコロガシに対するツッコミに、 彼の意外な博識ぶりを垣間見ました。 ともあれ、 「本物の曙」 とか 「閉鎖的な考えまで 相撲界と酷似している」 とか、 あんまり深く考えちゃいけないのでしょうが、銀魂世界でも普通に通じている模様です。 ただコノ2つのボケに対してツッコミがないので、どこか宙ぶらりんな感じもあるような気がします。 ホラ、読者は気にするじゃないですか。銀魂キャラがどういうリアクションをするのか?みたいにですね。 ツッコミが難しいと思われる?場合にわざとツッコミ抜いているのは上手いナァと思いました。 屋根の上から颯爽と現れた沖田、サド丸21号を巧みに操り、子供達のカブト虫を全部奪っていったよう。 コレ、試合に勝つと相手のカブト虫がもらえるんですね。メンコ取りみたいじゃないですか。 しっかし、カブト虫を片手で構える沖田がなんともサディスティックな顔をしてますよね。 真選組の中では子供っぽく見える表情も、下町の子供達に混じると異常にクールで二枚目な面構え。 それはともかく、よっちゃんはホント登場の度に男度を上げている気がしてなりません。 オカマの話の時も、かぶき町四天王の西郷さんに対して頭を下げていたことが非常に印象的だったんですけど 「そっとしといてやれよ」 と、フンコロガシを失った神楽に対して気を使ってあげていたところが渋い‥渋いよ、よっちゃん。 襟足が長くっても気にしないことにするよ。みんな覚えてる?よっちゃんは 『襟足の長さと子供の憎たらしさは比例する』 というタイトルが付けられた第21訓で初登場なんですよね。でも、最近の彼は憎たらしいどころか男らしい。 自らの曙Xも奪われたのに、神楽に気を使ってあげるところがいいですよね。 単発キャラ以上、準レギュラー以下、といった美味しい、微妙な立場をキープして 読者を魅了し続けていたよっちゃん、 第21訓を読んだときには映画版のジャイアンのように一時的に成長して格好いいリーダーになっても、 映画が終わった後のように次回からはまた、いつものいじめっ子に戻ってしまうのであろうと予測していたのですよね。 一話完結物のギャグ漫画では、キャラクター達の成長は一種のタブーであると思っているからなのですが、 今回は予想に反して、その後もよっちゃんが何気に格好いいのが意外と嬉しかったです。 「カブト狩り」 に強引に銀さんと新八を誘う神楽ちゃん、アノ手コノ手でごねた挙句に 想像以上の二人のテンションの低さに思わず手が出たかと思いきや、最後は 「とにかく一緒に来てヨ」 と、可愛い発言をするあたり、やっぱり一人は嫌なんだナァと思いました。 遠足のオヤツネタは懐かしい!! 私は水筒にポカリ入れていったことはなかったんですけど、運動会だとスポーツ飲料系を入れてる子は結構いましたよね。 アレ、本当はいけなかったんでしょうか?銀魂でネタにされているのを見て、確かになんか、当時は秘密に しておかなければならなかったような、微妙な感覚を思い出しました。 今回の目玉として、まず身体中にハチミツを塗りたくった近藤さんは外せないでしょう!! せっせとフォントを大きくしてアピールだっ!! いや〜、褌一丁な上に、やっぱり筋肉質な体つきがいいですよね。 こんなにあられもない姿を拝めるだなんて、近藤さんのファンでいて良かったよ。 いや、彼だからこそ嫌味なくできる、身体を張ったギャグですよね、コレは。 でも、土方のマヨネーズ作戦や沖田のおびき寄せ作戦に比べて、近藤さんのハニー大作戦が一番マトモである と、私が近藤さんのファンであることを差し引いて客観的に見ても思えるのですが、いかがなものでしょうか。 事情を話さず万事屋を帰そうとする土方と、アッサリ事情を話しちゃった上で帰そうとする近藤さん、 二人の対応が微妙に違うのが面白い。 真選組隊士がカブト虫を発見  土方を足蹴にして神楽がジャンプ  その足を沖田が掴んでつまずかせる  そんな沖田に銀さんの蹴り一発  隙を突いて白フン一丁の近藤さん、余裕の表情で木登り  自爆  この辺りの流れは、万事屋  真選組 が交互に描かれていて非常にテンポがいいですよね。 真選組では、土方  沖田  近藤さん、という順番でカブト虫に迫っておりますが、 皆、敵方に攻撃されて倒れていると言うのに近藤さんだけが一人だけ自ら自爆しているあたりに笑っちゃいました。 大将らしく最後に登場したのに‥! 銀さんと土方の奪い合い  神楽と沖田の攻撃  新八と山崎の諦めの表情 このそれぞれのツーショットは、お花見の回を思い起こさせますね。お妙さんと近藤さんがいたらバッチリです。 テンション上がり気味な面々に対し、落ち着いた表情を見せる新八と山崎の二人がいいですね。 特に山崎、彼は久々の登場でも浮かれることなくクールです。 山崎はあのジャスタウェイ工場の話以来、私の中では非常に冷静でいて、ある意味土方よりも 世渡り上手そうなイメージがあるんですよ。最初はミントンキャラでしたけど、ジャスタウェイの一件以来、 近藤、土方、沖田という(新撰組内における)強烈なベクトルの違う3個性に対しての 『新たな個性』 みたいなものをちゃんと確立したように思います。 あんまり登場しないのに非常に興味深いところです。 宿営地を張る真選組一向、なんと本当に仕事で来ていたことが判明。 え?気付くの遅い‥? 炎を前に陣取る、局長と副長の二人の立ち位置といいますか、ポジションが好きです。 座っているのは局長一人だけですが、炎に対しては二人とも正面にいる辺りですね。 真選組のトップは局長でありますが、副長である土方も重要なポジションにいるんだぞ、という事が 遠まわしにうかがえるといいますか。 細かいところですけどね、結構空知先生が拘って描いていそうな気がしてなりません。 ちなみにもっと細かいところでは、冒頭、神楽がカブト狩りに連れて行くようにねだる場面、 二人に話しかけているようで、よく見ると銀さんよりな位置にいる辺りも‥どうなんでしょ! 今週のちょっと一言 将軍様の瑠璃丸のため、総動員されたらしい真選組。 カブト虫にどのような理由があるのかは分かりませんが、森の中で一匹のカブト虫を探し出す、という いささか理不尽とも思える任務にみな、大人しく従事している辺は幕府の僕として当然のことなのでしょう。 しかし沖田、土方に 「無茶なカブト狩りはよせといったはずだ」 と注意されていたように、 任務という理由の他に、意外と本人が楽しんでいるのでは?などと思いました。 屋根の上からよっちゃんたちに挑戦するシーン、非常に活き活きとしたサド的笑みを浮かべていますし、 ラストに至っては最早、カブト虫がどうのこうのではなくて神楽に対してのリベンジで頭が一杯の様子‥‥ 次回は本当に対決がある!? オワリ!


 第82訓  渡る世間はオバケばかり やってきました、夏祭り。でもこの時期だと、もう大方終了しているような気もしますが感想だっ! ビーチの侍に続き、一年越しでもボソボソの焼きそばにご執心な神楽ちゃん。 「グダグダ言ってんじゃないよ」 関東の男性は 〜よ  という喋り方をするんでしょうか。ちょっと新鮮な気がするのは私だけ? 銀さん特有の粋な言葉使いというヤツでしょうかね。 でも、「かぶき町で行われている恒例の行事」に銀さんがちゃんと参加しようという心意気だけは 持っていたのがちょっと以外でした。一応、かぶき町の人間としてやるべきことはやってたんだな、と。 思ったのも束の間、結局は余裕の態度でチコクな上に、落ち武者の落さんがツッコミ体質だと見抜くや否や、 即座に反抗的な態度をとり始める三人組。でも落さんは根っからのツッコミ体質な感じで、その点は救いようがない! 銀魂において、ゲストキャラクターにツッコミをさせるというのは案外珍しい試みであると思います。 いや、銀魂に限らずギャグ漫画で 『ゲストにツッコミをさせる』 という話を持ってくると すべからく、普段と違った雰囲気を出すことが出来ると思うんですよね。 ゲストキャラクター達が、どこかズレた主人公とその仲間達を客観的に見て、始終ツッコミまくるという設定。 どこがイレギュラーさを感じさせるのかというと‥‥ 1,ゲストがツッコミをこなすということで、普段のツッコミキャラがボケに回る。 2,ゲストのツッコッミ担当一人に対して、レギュラー陣がみなボケに回ることでレギュラー同士の結束が強くなる。 3,ツッコミのキャラクターが読者にとって初見であるが為、普段よりも話の盛り上がりに欠けやすい。 銀魂以外のギャグ漫画も考慮してみると、上記のようなところでしょうか。 今回の話、まずは新八もボケているところが少し新鮮ですよね。目新しいという程ではないし、 神楽に対してはしっかりツッコミもこなしてますが。 落さん、家庭内では母妻娘の三人組にノケモノにされているとの事ですが、今回は万事屋三人組にノケモノに されちゃってます。落さんが孤独にツッコミを繰り返す度に、より息のピッタリさが読者に示される万事屋三人組。 3人揃ってスイカ食べるのに集中したり、殺人鬼の衣装に身を包んでみたり、ラストにはオバケになりきって 落さんを導いてみたり、という辺りですね。この辺りは万事屋好きにとってはたまらない展開ですよね。 そして今回の話で一番重要になってくるのが、今回の主役(のハズ)・落さんのキャラクター! ギャグ漫画にとって、ツッコミであるという時点で既にボケより影が薄くなってしまうのは仕方がないことですが、 それに加えて読者にとって前知識のないゲストキャラという点も踏まえると、落さんは相当頑張らないといけないのです。 ラストで微妙に男前な表情を見せた落さんですが、やはりヘドロさんのインパクトの前にはやや霞みがち、 だったように思えますが、それでこそ落さんなのでしょうか。話のオチをつける為に投入されたヘドロさん、 今回はなかなかいい仕事をしたのではないかと思います。 神楽の 『カグリーナ』 はファイナルファンタジーWの 『踊る人形カルコブリーナ』 からでしょうか? FF4のカルコブリーナにも何か元ネタがありそうな感じですよね。 新八のヤクザのオバケに対して 『恐いものと恐いものを足したら ものスゴクこわいものになると思ってるバカの考え方だよ!』 という落さんのツコッミが笑えました。そうか、そうだよな。恐いもの同士を組み合わせたら、 マヌケ以外の何物でもないよな‥。何か勉強になったよ、空知先生! それに、着替えた後の着ぐるみに身を包む新八の方が可愛らしいじゃないですか。 あ、可愛くなっちゃいけないのか。 オバケの持ち場にスタンバる銀さんと神楽が、それぞれチェーンソーとボーガンを おもむろに用意しているシーンが笑えました。 一人だけでボケるよりも、二人で同じ動きをしている方が笑いを誘いますよね。 ところで余談ですが(始めに言っておきますヨ)、一般的に広く誤解されていますが、 ジェイソンがチェーンソーを使ったことは一度もないらしいです。 では何でいつもオプションでチェーンソーがついているのか?といいますと、彼自身がチェーンソーで斬られた事は あるとのこと。ちなみにあのホッケーマスクも、三作目にして初めて被り始めたというから驚き。 都市伝説に尾ひれがつくのも分かりますよね。何とも不思議。 お妙さん&おりょうちゃん登場! ‥‥お妙さん(と、おりょうちゃん)の登場で落さんの身に降りかかる、風雲急を告げるとおぼしき 恐ろしい展開が読者と万事屋の面々には丸分かりだ!! お妙さんが攻撃の前に一瞬見せる表情が何だか新鮮じゃないですか? こう、可愛い女の子〜みたいな表情、今まではあまりなかった気がします。 一瞬、可愛い顔を見せたあとに攻撃に移る瞬間。 いわば静から動へのふり幅がいつもより大きくなることによって、攻撃の威力も倍増です。 何はともあれ、肋骨をやられたと見えるおりょうちゃんの再登場が望まれます。(大方・大丈夫だろうけどさ‥!) 今週一番のヒットはやっぱり 「何アレ!? なんで化け物が肝試ししてんの!?」 ですね〜。「恐いものと恐いものを足したら‥」というツッコミも個人的に笑いましたし、 何だかんだ言って落さんのツッコミも結構高度なのかな?などと今さらちょっと思ったり。   今週のちょっと一言 ヘドロさんのインパクトに落さんが食われてる!!と危惧した私ですが、(本当に食われてますが) 今回の話でヘドロさんは何気に重要な役割を果たしていますよね。 グダグダのまま終わらせるギャグ漫画もありますが、銀魂の場合は全体的なテンションが高いので ラストにヘドロさんの一撃の威力は必要であったと思います。 何はともあれ、ゲストキャラクターであるのに、ギャグ漫画で一番の見せ所であるハズの オチ を 強引に奪われてしまった落さんがかな〜り可哀そう!?でもあり、一番の笑いどこでしょうか。 何だか全体を通して落さんに手厳しい意見を書いてしまいましたが、私は好きですよ! あ、ラストのコマで神楽が読者に向けて 「名前がオチだからネ」 といっているのが好きです。 基本的に一話完結であるブラックジャックにて、その話の中で全然登場しなかったブラックジャックが、 最後の最期でチョロっと深い意味もなく登場する話があるんですよね。 「なんで最後に出てきたんだ?」 みたいな事をゲストキャラクターに聞かれたブラックジャック。 「今回出番がなかったからさ」 みたいに答えていた記憶があります。 コレを読んだ時に上手いナァと思ったのです。(楽屋落ちの様で決して楽屋落ちではない辺りも) 使い方が上手いとこのようなギャグ漫画の専売特許的なラストは面白いですよね。 おわり!!


 第81訓  扇風機つけっぱなしで寝ちゃうと お腹こわしちゃうから気を付けてジャスタウェイ風鈴が! 風鈴となって再登場したジャスタウェイって、やっぱり人気なんだろうナァ。 でも銀魂世界では爆弾だったジャスタウェイ、一体どういう経路で商品化されたのかが気になりますけど ソコは突っ込んじゃダメだよね!! 表紙がまた銀魂らしくていいですね。 一番の見所は、やっぱり浴衣の神楽ちゃんでしょうか。 浴衣なんで、ちゃんと髪の毛をアップにしているところがいいですよね。 浴衣はうなじを見せないとね。でもこの神楽ちゃん、いつもの元気な感じと違って、スゴク大人っぽくないですか!? 万事屋の3人が時代劇コスプレした表紙で、赤い着物をきた神楽ちゃんが可愛らしく、 『いつか本編でも着物姿が見られないかな〜』 と常々思っていたのですが何と!浴衣を着てくれましたね。 浴衣の柄も大人っぽいし、次の衣装チェンジが楽しみなところです。 熱中症で倒れた人数が462人って、実際もそんなに多いものなのでしょうか。 夏場の男性のスーツ姿は、見ているだけで暑さ倍増です。 毎日サウナスーツをきて満員電車にすし詰めなっている方たちは、本当に大変であると思いますね。 私なんか、すし詰めになってるだけで体力消耗して悶絶しそうになってますからね! 暑さのあまり、冷蔵庫の扉に頭を突っ込む定春も可愛いですけど、 扇風機と戯れる神楽もまた可愛いですね。 扇風機の首がまわる方向を自分も追いかける‥という行為、子供の頃に良くやった記憶があります。 銀魂にはそういう懐かしさを感じる部分がたくさんありますね。 銀さんと神楽ちゃん、無言で扇風機を取り合う場面がものすごい癒しのコマですよね。 その前にスリッパで頭を叩かれても、ソレをアッサリ無視しちゃってるところも何かいいですよね。 こう、いつもの日常の光景なんだな〜という感じがするからかな。 「みんな 大事に使いましょうね」 と新八が注意した矢先にボッキリ。新八のこういう大人っぽいところがいいですよね。 表紙でスイカを食べる表情がまたクール! 本編は、一読すると 『扇風機を捜し求める銀さんがドタバタ騒ぎに巻き込まれる』 というだけのものなのですが、 よく読むと、空知先生のギャグつくりの真骨頂とも言える、秀逸な骨組みがある話だと思いました。 空知先生のギャグの一話完結の話には、非常に計算されたようなスキのなさを感じさせるものが多く、 今回の話もコレに当てはまるのではないかと思いました。 扇風機を探し回る銀さんに対して、地球防衛基地が登場してからの出来事がまるで パラレルワールドのような存在となっております。 まずはバイクで扇風機を探しに行く、そして信号待ちしている間に横のトラックのオッサンに愚痴る銀さん。 (エアコンに乗り換えようか、でもどこにそんな金があるんだ? 暑いから帰っていいかな?いいわけねぇだろ、家はもう蒸し風呂状態なんだ!!) どっちにしても 「余計な口を挟むな」とか「知ったような口をきくな!!」とか、 自分の中で自己完結している銀さん。 これを何度かくり返し、そして次々と訪れる電気店でも扇風機は扱ってないと言う。 何度か繰り返すことによって、(2人のトラックのオッサンに話しかけ、4っつの電気店を訪れる) 銀さんの感覚もでしょうけど、読者の感覚もある意味マヒしてくるんですよね。 空知先生が得意とする繰り返しのギャグが続き、読者の意識が微妙にマヒしてきたあたりで 非常にナチュラルに登場してくる、『リサイクルショップ 地球防衛基地』 カウンターの気だるげな女性が結野アナにそっくりなような気がして一瞬、集中力が途切れてしまったことはさておき 彼女が 「せんぷうき」 と平仮名で発音したあたりから、 「せんぷうき」 と 「扇風機」 が別物であることは 何となく分かりますが、それが何であるかはまだ読者には分かりません。 女性の言動や彼女を攻撃する悪役の存在と、なぜか率いられているショッカー!! ‥たちの攻防により、何やら事情の判らぬまま、事件の渦中へと強引に巻き込まれる銀さん。 扇風機を買い求めようとする銀さんに、瀕死の重傷を負った女性は呟くのであった。 「江戸を…地球を救って!!」 銀さんの事情の判らなさ具合などはアウト・オブ・サイトで、 ひたすら悲劇のヒロイン的なテンションを盛り上げていく女性。 奴らにアレを渡す位なら アンタの方がマシだ」 「封印されている 『せんぷうき』 を破壊してきて欲しい」 「アレは人心をまどわす悪魔の機械だよ。 人が手を出していい代物じゃないんだ」 「 『せんぷうき』 を今まで破壊できなかったのは 全て私の弱さゆえ え〜、『せんぷうき』 が形容されている赤字だけを読むと、 『せんぷうき』 とは何ぞや!? という読者の期待が、嫌が応にも高まりますよね。 だって、封印やら破壊が可能な上に、人心まで惑わしちゃう。人間すら手を出せないという! 『扇風機』がショボイ電化製品であるということが、前半でさんざん強調された後に この大層な形容の仕方を持ってくるのは、読者の興味を引くと同時に、 ちゃんとギャグになっているのがスゴイと思いました。 で、結局 『せんぷうき』 の正体は 『銭封機』、人造金貨製造機であったという。 招き猫型の 『銭封機』 を、女性の願いどおりにブッ壊す銀さんですが、 最後まで事情を踏まえず、「エアコン買うには金がなかった」というギャグを これでもかっ、という位しつこく繰り返す銀さんが印象的でした。 悪役と女性―そして対する銀さん、ずっと意思の疎通ができておらず、話も食い違いまくりなのですが 最後、ガラクタ置き場の倉庫を去る銀さんの背に向かって女性が声をかけるシーン。 「あの…お礼を…ウチにあるものならなんでも…エアコンもあるよ」 「…エアコンなんていらねーよ。だからよォ 最初から言ってるだろ 俺は…」 で初めて、最初の最後で二人の会話が噛み合ったのが非常に印象的でありました。 今週のちょっと一言 中古の扇風機を手に入れてきた銀さん。 新八と神楽にコテンパにのされちゃいました。 1,銀さんが持って帰った扇風機は中古品。 2,神楽曰く、持って行った金はなくなっていたらしい。 まぁ以上の二点を踏まえるまでもなく、銀さんはリサイクルショップの女性から お金を出して、中古の扇風機を買ってきたということになります。 エアコンをあげる、という女性の申し出を断ってですね。 「俺 ホント地球を救ったんだって!!」 と叫ぶ銀さんですが、今回銀さんが格好良かったのは 地球を救ったことではなくて(もちろんそれも格好いいですが)、 リサイクルショップの女性から、エアコンを譲り受けることを断り、中古の扇風機を買ってきたという事実だと 私は思いますが、どんなもんでしょうか。 その辺りの女性とのやり取りがスパッと省略されているのも、銀魂らしく潔い。 正直、最後のページを見て、地球防衛軍云々は銀さんの白昼夢だったのか!? とも一瞬思ったのですが(銀さん、だいぶ暑さにやられていたようですし) 扇風機に書かれた 『地球防衛軍より 上様へ』 という女性の文字で 現実のことだと確認できました。 ハハ、書いてある内容は粋な感じだけど、銀さんが「上様」と名乗った場面をみるに、 女性は本当に銀さんの名前が上様だと信じているっぽいですね。 まぁそれも良し。 万事屋が 『日常』 なら、 地球防衛軍との戦いは 『非日常』 といった感じですね。 一話まるまるギャグの話のハズなのに、読後感はどことなく不思議な印象が残るお話だと思いました。 おわり!!



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